2017.SPR-005

休息は最大の前進。 スリーピングマットの選び方。

野外で安眠を満喫しよう

スリーピングマットの必要性

テントで寝るとき、室内で直接寝袋を敷いて寝ているとしたら、まだまだ楽しい世界がその先には広がっている。
休息の質を左右するのは、テントと寝袋の間に置くべきほんの数センチの存在、スリーピングマットだからだ。このマット選びという、実は奥深い世界がたまらなく楽しい。

そもそも、なぜマットが必要か。快適に休むためであるのはもちろんだが、まず寒さを気にせず快眠を得るには、地面と自分の間に層を作って体温が逃げるのを防ぐ必要がある。
「接地」の熱伝導率は高く、地面へのごろ寝は本当に冷えを感じるため、慣れない山泊では寝られない経験をしたこともあるだろう。シュラフは体重がかかる部分が平らになってしまい断熱層を作れないので、ほんとうは冷えの解決にはなっていないのだ。
何よりマットがないと凸凹があたってつらい。ベテランはもちろん理解しているが、初心者こそマットに頼らなければ十分な休息は得られないと考えるべきだ。

マットの種類と選ぶ利点

スリーピングマットは、大きく分けて独立気泡のパッドタイプ、空気を入れるタイプ、半自動で膨張するタイプの3つに分かれる。タイプ別に厚みや軽さ、形状などがさまざまに展開され、それぞれにメリットデメリットがもちろんあるので、その取捨選択には頭を悩ませる。
そんな中で、シートゥサミットから新登場したULインシュレーテッドスリーピングマットは、超軽量が売りの空気注入式モデルだ。

空気を入れて展開すれば、たっぷりの嵩高5cm。超コンパクトで軽いボディとは裏腹な、ぜいたくな寝心地が心地いい。
なんといっても中綿が入っているので、自分の体温をダイレクトに守ってくれる。セルが絶妙に仕切られていて加重による空気の移動が少ないため、きちんと全体の嵩高が均質に保たれて、さながら高級マットレスに横たわっているようだ。
オプションパーツのエアストリームポンプサックに入れていけば、かさばらない上、サックが空気注入ポンプになって設営もさっと楽に済ませられる。

明日を楽しむためのマット選び

野外でよく眠るのは、快適に慣らされた現代人にとっては至難の業かもしれない。
自分の快眠を知り、寝る場所の環境を調べつくしてマットを選べるようになれば、そろそろ野外の達人に仲間入りできるようになるだろう。
マット一枚で、夢見る余裕ができれば大したもの。また明日、もっと歩けるし遊べる、攻めの休息をプランニングしよう。

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