だって、寒いものは寒い。どんなにアウトドアズマンを気取って「急な気候変動には慣れてるから」みたいな顔をしていても、それは対応の仕方を知ってるってだけだし。そう、知ってるからこそ、DASを着るわけですよ、パタゴニアのDASパーカをね。
そもそもダスって何?ってところからですが、DASって書かないやつは甘く見られます。なぜって、この名前が Dead Air Space、暖かい空気を貯めこめる場所って意味の略語だからです。すなわちこのパーカーは貯めこんでいるわけですよ、あったかさを。
00年代初頭なんかは、オシャレリーダーも本気の山屋もみんなこぞって着ていたDASですが、いっとき姿を消していました。
化繊中綿の最強アウターとして名高かったDAS、しかしその保温力を保つだけの中綿はけっこうな量が必要で、さすがに着るとずっしり感はあったのも事実。なんだろう、暖冬傾向のときになんとなく、もうちょっと「軽くて」あったかくて…という流れに乗れていなかったのかな。パタゴニアが使う素材の変遷もあって、一度お休みして、今季復活してきたんです。
しかも、中身を超テクノロジーの中綿に入れ替えて、およそ20%も軽くなって帰ってきました。これにはアルピニストたちもバックカントリースキーヤーたちもびっくり。この軽さなら、山奥で一日着ていても疲れない。そして、この軽さでダウンにも迫ろうというあたたかさ。今までの、ダウン=軽くてあたたか、でも濡れには強い、そして化繊はその逆、あったかくて水濡れには強いけど重くなる、という図式をひっくり返しにきたのです。
この軽さを実現したのが、今回DASに詰め込まれた「エアロゲル・テクノロジー採用のプリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ」という中綿。特にこのエアロゲル・テクノロジーというやつがそのキモ。
エアロゲルとは、一言でいうなら超級の断熱性をもつ素材。エアロゲル素材の上に置かれた落ち葉が、下から炙られてもまったく焦げない、燃えない動画をご覧になったことがあるかも、ですが、ほんの少しのエアロゲルでものすごい断熱力を発揮するんです。(ちなみに、エアロゲルの研究開発施設が地元茨城にもあるんですよ~)
ただし、ものすごく脆く、加工しにくい。そこをなんとか、断熱力のすごさをアウトドアウェアに活かすべく、プリマロフトが開発したのがPrimaLoft Cross Coreという技術。ざっくり言うと、プリマロフトの繊維の中に、カプセル化してすこし丈夫になったエアロゲルを閉じ込めてしまうワザで、この技術を採用したプリマロフト繊維は、従来だってじゅうぶんに断熱性が高かったというのに、その約1.5倍近くも断熱性能がアップしたという話です。
従来技術で、化繊で言うならあったかさNO.1ではとの呼び声高い「プリマロフト・ゴールド・インサレーション」に、「エアロゲル・テクノロジー採用」したから、さらにダウンにだって負けないあったかさがドン!ダウンなみに軽くもできる!そして何より、水にぬれてもぜんぜん平気!…という、最強の名に恥じないウェアに、DASパーカは生まれ変わって帰ってきたというわけなんです。
特に際立つのが「着ている時の軽さ」「ダウンかな?と思うほどのあたたかさ」そして「濡れても気にならない速乾性&保温性維持力」の3性能。これを着て寒いなんていうのは、もうただの文句でしょう、そのくらい頼もしい。DASを着ないで寒がっているなら、今すぐ、このハイパーテクノロジーの塊に袖を通すべきですね。
ライトなほうは「プルマフィル・インサレーション」、マイクロパフシリーズと同様の中綿を使用。さらに軽さが際立つモデルに仕上がっています。