2016.AUT-004

もこもこ羊のスマートさ。

スマートウールの羊毛学

ウールの秘密

ウールがあたたかいなどというのは今さら説明の必要もなく、あのもこもことした羊たちの姿を見るだけで充分だろう。さぞ夏は暑かろうと思われる彼らの姿だが、当の本人たちはいつも涼しい顔をしている。
実は、そこにはウールのもつ秘密があったのだ。

ウールは彼ら羊の体毛であり、我々人間の頭髪と同様の「生き物の毛」だ。
構造は我々の頭髪とよく似ており、一般にキューティクルと呼ばれるうろこ状の組織が、ウール一本ずつの表面も覆っている。このうろこが大きなポイントで、表面で開閉することで水分を取り込んだり吐き出したりする。
うろこの表面は水をはじく力が非常に強く、うろこが閉じているとき、ウールは強力な撥水力を発揮する。一方で、ウールの内部は水分をよく吸収するので、うろこが開くと今度は給水機能がはたらく。撥水力と給水力という相反する機能を、何のコーティングをなされることなくもとから備えており、この二つの力によって、衣服内の湿度と温度を一定に保つのだ。

メリノウールの力を借りよう

除湿と温度管理ができる、いわば「天然のエアコン」をまとっていることになる羊たちは、確かに夏場でもクールな顔をしているわけだ。
中でも、メリノ種が生み出すメリノウールは細くしなやかな繊維で、湿度・温度調節や防臭の力まで最高品質。スマートウールが採用するメリノウールを生み出すのは、ニュージーランドの契約農場で厳しい暑さから凍えるような寒さまで、変化に富んだ気候を乗り越えてきた羊たち。
激しい環境変化の下でも快適に過ごせるよう、羊たちは長年をかけて、夏涼しく冬あたたかいよう進化を遂げてきた。その力を少しだけおすそ分けしてもらって、自然な力で私たちも快適をコントロールする。

この秋新しくなるPhDソックスシリーズは、そんなメリノウールを惜しげもなく配合したうえで、縫い目がなくごろつき感もないシームレスのつま先や、更に快適な水分コントロールができるベントメッシュなどを備え、適度なクッションで長く歩く足を守ってくれる。

自然の力で、自然を歩く。この助けがあれば、長く歩いても何日も着替えられなくても、あの羊たちのように、涼しい顔をしていられるんじゃないだろうか。

分厚いソックスを2枚重ねて履くなんて無作法はもう不要。最新メリノウールソックスは、ほどよい厚みで高いフィット感と適度なクッション性、そしてタフネスを備えています。

憧れが詰まった『とんがりテント』に泊まる秋。前のページ

自分のちからで冬遊びを進む。次のページ

ピックアップ記事

  1. ユニフレーム ソロサイズアイテム
  2. 今走り出す心のままに、軽やかに生きる。
  3. 無限大の秘密基地
  4. Freewatersの自由なサンダル
  5. 家族の手触り。

関連記事

  1. ACTIVITY

    無限大の秘密基地

    かつてないほど、キャンプがしたい。日常が、辛抱とか不安とかに挟まれて…

  2. CAMPING

    グダーで新しい夏

    何事も「こうでなきゃ」では堅苦しいもの。スポーツサングラスも、あれじ…

  3. 2015.AUT-002

    足に寄り添う、イタリアの靴づくり

    スカルパ・ヒストリー秋山を訪ねるとき、冬山に挑むとき。その足元がス…

  4. CAMPING

    クリーンカンティーン インスレートTKワイド&タンブラー

    とことんクリーン、マイボトル使い捨てボトルにNO、素材は体に…

  5. CAMPING

    スノーピーク マナイタセット

    天才の発想…安全と便利が一体化キャンプの包丁問題、これで一件…

  6. 2017.AUT-006

    飛ぶように走る。

    飛ぶように走れるトレランシューズホカ オネオネ。変わった語感のブラ…

最近の記事

Topics

  1. みんなで一緒にレトロX
  2. 今年ならではの小物選び
  3. 満たされる時間”ヒュッゲ”
  4. 遠くに行かない日のバッグ
  5. 寒いならDAS、間違いない
  1. COLUMN

    パーゴワークス バディ16
  2. CAMPING

    スタンレー マグボトル
  3. CAMPING

    ノースフェイス バークレーとバークレーミニ
  4. CAMPING

    どれにしようか、焚火台
  5. 2017.AUT-006

    陸・海・空 アウトドアの輝き
PAGE TOP